職業訓練校卒で就労ビザは取れるか【外国人の就職に必要な卒業証明書も】

記事更新日:2020年06月22日 初回公開日:2018年10月18日

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就労ビザの取得の要件である外国人の「学歴」。今回はその中でも職業訓練校やビジネススクールは学歴として加味されるのかという点について見ていこうと思います。

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職業訓練校とビジネススクール

 職業訓練校の種類はいくつかございますが、簡単に言うと“就職するためのスキルを身に付けるための学校”です。日本と同じように海外にも同じような学校はあり、この職業訓練校を卒業するとHigher Diplomaと書かれた証明書をもらうことができます。ここでは、このHigher Diplomaをもって学歴と認めてもらい日本で就労ビザが取れるのかというのがという問題があります。結果から言うと、Higher Diplomaだけをもって学歴として認めてもらうことは難しく、就労ビザの取得は難しいです。ただ、他の色々な状況によっては就労ビザが認められるケースもあります。例えば、実務経験と合わせて就労ビザを取得する方法です。職業訓練校に通う方というのは、何か特定のスキルを得て就職活動を優位に進めようと考える方なので、職業訓練校を卒業してすぐに他国に働きに行くというよりかは、自国で経験を積む方が多いです。職種にもよりますが、10年の実務経験があれば学歴がなくても日本での就労ビザの取得も可能ですので、学歴と合わせて外国人の実務経験も把握するようにすると良いと思います。そしてこの実務経験の中には職業訓練校で学んだ期間も含めることは可能ですので、実際に働いていた期間が7年や8年間でも就労ビザが取得できるケースがあります。これはビジネススクールでも同様に考えることができるので、職業訓練校しか卒業していないからと言ってすぐにあきらめるのではなく、実務経験も含めて総合的に判断するようにしてください。

英語表記での学歴を把握する

日本での就労ビザを取得するに外国人の学歴が必要になります。(実務経験での取得の場合を除く)この学歴についてですが、中退では意味がなく、卒業をして“学位”を取得しているかがポイントとなり、原則として大学以上を卒業し“学士”という称号以上のものを得ている必要があります。その後法改正により日本に限り、専門学校を卒業し“専門士”という称号を得た者にも就労ビザの取得を認めるとなりました。
日本での就労ビザ取得においては、外国人の本人の学歴が大切なのは理解して頂いたと思いますので、では海外では一般的にどのような表記で学士等が表記されるのか見ていきたいと思います。


【学位についての表記】
博士(大学院の博士課程卒):Doctor(ドクター)またはPhD(ピーエイチディー)
修士(大学院卒):Master(マスター)
学士(大学卒):Bachelor(バチェラー)またはDegree(デグリー)
準学士(短期大学卒):Associate Degree(アソシエイト デグリー)
専門士(専門学校卒):Diploma(ディプロマ)
職業訓練校:Higher Diploma(ハイアー ディプロマ)

これらの学位を確認する際には口頭ではなく必ず卒業証明書を確認し、Bachelor(バチェラー)等の表記があることを確認してください。海外の学校は日本と違うシステムを取っているところも多く、外国人本人が主張していたとしても証明ができなければ入国管理局に認めてもらうこともできなくなってしまいます。

さいごに

 日本の教育課程は、小学校6年制・中学校3年制・高校3年制・大学4年制となっておりますが、国によっては大学が3年制だったりすることもあります。
 外国人本人が言っている学校が就労ビザが取れる大学なのかという疑問を持つこともあるかと思いますが、そう思った時は「称号(学位)」を確認すれば解決できます。アジア出身の方の卒業証明書で読めない場合は、必ず英語表記または日本語表記のものを準備するように外国人にアナウンスしてあげてください。学校によっては英語表記であれば発行しているところも多く見受けられます。

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    この記事を書いた人

    塩野 豪(しおの ごう)

    行政書士塩野豪事務所の代表。
    外国人ビザ(在留資格)の専門家として活動し、フィリピンやカナダなど外国との繋がりも強い。
    人材紹介会社の外部顧問としても活動している。

    HP:行政書士法人フォワード

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